京都水族館に行ったことがありますか?海に面していない京都市内では貴重な、海のいきものに会える場所です。利便性の良い立地で、京都駅から徒歩で15分ほどの梅小路公園内にあります。公園の近くには京都鉄道博物館もあり2019年にはJR梅小路京都西駅もでき、近年どんどん賑わってきているエリアです。「京都に来たのだから京都らしいところに行きたい!」「水族館なんてどこも同じじゃないの?」というあなた、京都水族館はとっても「京都らしい水族館」なんです!
ペンギンの赤ちゃんの名前は「さい」「れい」「みぶ」
2022年の末に生まれた、3羽のケープペンギンの赤ちゃんの名前が2023年3月に決まりました。気になるお名前は「さい」「れい」「みぶ」です。京都に詳しい方は「みぶ」という響きに聞き覚えがありませんか?そう、地名の「壬生(みぶ)」!正式には「壬生川通り」という通り名からきています。それぞれのペンギンの名前の由来をご紹介しましょう。
「さい」ちゃん
眠たそうでかわいい!
母親「はち(八条通り)」、父親「ぶっこう(仏光寺通り)」から生まれました。「さい」ちゃんの名前は「佐井通り」から付けられたものです。「たくさんの小道をつないで長い通りとなった『佐井通り』のように、スタッフとお客様、ペンギン同士を結ぶような存在になってほしい。」という想いがこめられています。
「佐井通り」は西大路通りの西側にある南北の通りで、北は金閣寺の手前から、南はJR西大路の手前まであります。西院の春日神社があるので、別名「春日(かすが)通り」とも呼ばれています。平安京の「道祖(さい)大路」にあたるものです。
「れい」ちゃん
バケツに入っててかわいい~!!
母親「はち(八条通り)」、父親「ぶっこう(仏光寺通り)」から生まれました。「さい」ちゃんときょうだいですね。「れい」ちゃんの名前は「冷泉(れいせん)通り」から付けられたものです。「さまざまな品種の桜が豪快に咲き誇る『冷泉通り』のように、時にかわいく、時にりりしく、時にうつくしく、いろいろな表情をお客さまに見せてほしい。」という想いがこめられています。
あまり聞かない名前の「冷泉通り」ですが、東西の通りで、西は川端通から東は哲学の道まで続いています。実は平安神宮の入り口、応天門前の通りでもあります。知らずに通っていた方も多いのではないでしょうか?
「みぶ」ちゃん
巣穴からひょっこり顔を出してかわいい~!!
母親「しちじょう(七条通り)」、父親「まる(丸太町通り)」から生まれました。「みぶ」ちゃんの名前は「壬生川(みぶがわ)通り」から付けられたものです。「京都水族館の近くに通じ、平安時代の壬生大路から残る通り『壬生川通り』。この通りのように、多くの方に長く親しまれる存在になってほしい。」という想いがこめられています。
「壬生川通り」は大宮通りの西にある南北の通りで、北は後院通りから始まり南は九条通りまで続いています。梅小路公園で一旦中断して、五重塔で有名な東寺の西側を通っています。
ちなみに、3羽の生まれたばかりの姿はこちらで見れます。はらはらするくらい小さいです。元気に大きくなってくれて良かったですね。
2023年3月11日から5月14日までの間は「Happy³Penguins(ハッピーハッピーハッピーペンギンズ)」という展示企画も開催されます。この機会にぜひ昨年生まれた3羽のペンギンに会いに行ってみましょう!
なぜペンギンの名前が通り名なのか
京都水族館のペンギンは、京都の通り名のように多くの人に親しんでほしい、愛されてほしいという理由で通りの名前が付けられています。それぞれのペンギンに合う名前が選ばれているそうですよ。「まるたけえびすにおしおいけ~♪」という京の通り名歌のように、みんなにとって身近な存在のペンギンなんですね。
とはいってもペンギンが見分けられない・・・というあなたには「ぺんたごん」という画期的なシステムがあります!
「ぺんたごん」スマホやPCで「ぺんたごん」を開いて、気になるペンギンのバンドの色(2色)を入力しましょう。例えばこの画像のペンギンは「黄色+黄色」ですので調べてみると・・・「りょう(両替町通り)」君という名前が分かります。この情報によると、彼はなかなかハードな生活を送っているようですね。気になる方はぜひ検索してみてください。目の前にいるペンギンの名前や特徴がわかれば、さらに可愛く思えちゃいます。
ペンギンたちも恋をする!京都ペンギン相関図
ペンギンの名前を覚えたら、「京都ペンギン相関図2023」でペンギン(や飼育員さんたち)の関係性を見てみましょう。人間と同じように社会性をもったペンギンの恋、友情、争い!?などがばっちりわかります。なかなかドロドロした関係性もあってびっくり。ペンギンたちにもさまざまな関係があるんですね。
「京都ペンギン相関図2023」京都ならではの展示「オオサンショウウオ」
京都水族館に入館するとまず見えるのが「京の川」エリア、ここには「鴨川の主、オオサンショウウオ」という展示コーナーがあります。京都の鴨川には、国の特別天然記念物であるオオサンショウウオが生息しているのですが、在来種と外来種の交雑が悩ましい問題になっています。人間によって交雑が進んでしまったオオサンショウウオ、今後私たちは何をすればよいのでしょうか?オオサンショウウオのために、京都の自然や生態系を守るために、まずはオオサンショウウオのことを知ってみませんか?京都が好きな方にはぜひ体感してもらいたい展示です。
キュートな手をしていて、仲良く積み重なる姿が人気のオオサンショウウオ、本物そっくりなぬいぐるみを連れて帰る方も多いそうですよ。京都水族館で京都の新たな魅力を楽しんでくださいね。
梅小路京都西駅からすぐ「京都水族館」【公式サイト】京都の梅小路公園にある「京都水族館」。水のいきものたちと親しむ豊富なプログラムやイベントが体験でき、観光や子連れのお出かけにも最適。京の川の展示エリアは、特別天然記念物のオオサンショウウオのリアルな生態をお楽しみいただけます。JR「京都」駅から徒歩15分、JR嵯峨野線「梅小路京都西」駅からすぐ。