以後、約400年間に35人の斎王が立てられた。しかし賀茂の斎王は鎌倉時代の13世紀初頭、後鳥羽天皇の皇女である礼子内親王を最後に廃絶してしまう。その後長きにわたって行われなかった斎王は、戦後の昭和31年(1956)に斎王代として復活した。
すなわち一般市民の中から斎王にふさわしい女性を選び、斎王の代理(斎王代)として賀茂祭に奉仕するという形が整えられたのである。斎王代は一般公募等で選ばれるのではなく、数千万円という費用を負担することができるという条件に見合った、京都ゆかりの令嬢が推薦で選ばれることになっているために、一部の資産家にその役割が集中している。

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この記事を書いたKLKライター

佛教大学歴史学部教授・公益財団法人綾傘鉾保存会理事
八木 透


1955年(昭和30)年 祇園祭鉾町の家系に生まれる。
京都生まれの京都育ち 生粋の京都人
同志社大学文学部卒業 佛教大学大学院博士後期課程修了 文学博士
専門は民俗学

世界鬼学会会長、日本民俗学会監事、京都民俗学会会長代行・京都府および京都市文化財保護審議委員 ほか 多数歴任

毎年、祇園祭山鉾巡行および五山送り火には実況解説役としてテレビ出演している。

『婚姻と家族の民俗的構造』(吉川弘文館)、『男と女の民俗誌』(吉川弘文館)、『京のまつりと祈り-みやこの四季をめぐる民俗』(昭和堂)、『日本の民俗信仰を知るための30章』(淡交社)など、著書多数

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八木 透


1955年(昭和30)年 祇園祭鉾町の家系に生まれる。
京都生まれの京都育ち 生粋の京都人
同志社大学文学部卒業 佛教大学大学院博士後期課程修了 文学博士
専門は民俗学

世界鬼学会会長、日本民俗学会監事、京都民俗学会会長代行・京都府および京都市文化財保護審議委員 ほか 多数歴任

毎年、祇園祭山鉾巡行および五山送り火には実況解説役としてテレビ出演している。

『婚姻と家族の民俗的構造』(吉川弘文館)、『男と女の民俗誌』(吉川弘文館)、『京のまつりと祈り-みやこの四季をめぐる民俗』(昭和堂)、『日本の民俗信仰を知るための30章』(淡交社)など、著書多数

|佛教大学歴史学部教授・公益財団法人綾傘鉾保存会理事|祇園祭/五山送り火/火祭/御火焚/大根焚

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