さらに奥へ進みましょう。

一見場違いに思えますが古い「路面電車」が見えてきました。

通り過ぎそうになりますが、私はこの路面電車は京都を象徴する大切な物の内の一つと考えています。これは先ほどご紹介した、琵琶湖疎水の水力発電によって走らせた「第2号電車」。令和2年(2020年)に重要文化財に指定されたものなんです。京都は、古より新しいものを取り入れ、何度もイノベーションが繰り返されてきました。この電車を見ていると、今の京都の伝統は、そういったことが積み重ねられた結果あるのだと、思いを馳せてしまいます。

足元にも注目してみましょう。
この神苑の中では、王朝文化の物語(古今和歌集、枕草子、源氏物語など)に登場する草木を、約200種が栽培されています。春の七草はよくご存知かと思いますが、秋の七草の覚え方をお教えしますね。〈お・す・き・な・ふ・く・は〉と覚えましょう。

・お“女郎花”
・す“ススキ”
・き“桔梗”
・な“撫子”
・ふ“フクバカマ”
・く“クチナシ”
・は“萩”
となります。

次は、「西神苑」へ。
神苑は、水の流れの下流から、上流に向かって歩くのが正式な歩き方です。こちらは、6月に池畔に200種2000株もの花菖蒲が咲き誇ることで有名です。近くには睡蓮も咲いていて、両方の花を楽しむことができます。

神苑をよく見るとビューポイントに、石が配されています。「立ち見ポイント」「座ってみるポイント」へ行って、眺めてみましょう。

ここから中神苑に向かうには、このように石組みした川の流れに沿って進むのですが、ここでちょっと視線を落として川を見てみてください。実はコチラ、視点を変えると深い渓谷に見えるよう設計してあるんです!職人技の素晴らしさを感じますね。

「中神苑」に着きました。
こちらにある「臥龍橋(がりゅうきょう)」といわれる飛び石は、天正年間に豊臣秀吉が造営した三条大橋と五条大橋の橋脚の石材を使っています。

初夏には、光格天皇遺愛の杜若「折鶴」や「睡蓮・河骨(こうほね)」といった花も楽しめます。

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この記事を書いたKLKライター

タクシードライバー
井上 廣則


昭和37年 京都市生れ
タクシードライバー
京都検定2級
京都市より「京都観光おもてなしコンシェルジュ」を認定。

京都センチュリーホテルで18年勤務。
居酒屋・ラーメン店経営などを約20年。
酒米から育ててお酒を楽しむ会に参加し、唎酒師の資格も持っている。
近年では、自身が大病を患った経験から「食と健康」を一人でも多くの方々に広めようと様々な活動を行っている。

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