ご乗車ありがとうございます!タクシードライバーの井上です。
こちらの「タクシードライバーと行くひみつの京都案内」では、私井上が知っているようで意外と知られていない京都をご案内する企画です。皆様をディープな京都へとご案内致します。
第5回目は「節分四方参り(よもまいり)」です。
節分の行事は各地にありますが、「四方参り」は京都に千年以上伝わる風習です。京都御所の四方の鬼門を護る、四つの神社をお参りすることで、邪気を祓い、福を招くと言われています。節分の夜、鬼はまず、北東の表鬼門の「吉田神社」に現れて、次に南東の「八坂神社」もしくは「伏見稲荷大社」、南西の裏鬼門の「壬生寺」、そして北西の「北野天満宮」まで逃げてきて、北野天満宮の福部社の中に閉じ込められます。
それでは、邪気を払い新しい一年を寿ぐ旅に出かけましょう!
陰陽道では丑寅(北東)の表鬼門の方角から、牛の角と寅柄のパンツをはいて鬼が集まって来ます。現代ではお父さんの役割ですよね(笑)また、節分には聞鼻(かくはな)さん、と聞撫(かいなで)はん、という鬼が出てきて、聞鼻さんは鰯を焼き悪い匂いと煙で追払います。京都では「節分の夜遅う便所に行ったら聞撫はんがお尻をなではるえ〜」と言って、子供を早く寝かしつけます。
①吉田神社
まず、鬼さん達は鞍馬山からトンネルを通り深泥池へ出て、(丑寅(北東)表鬼門)にある「吉田神社」にやって来ます。黄金四つ目の仮面を被り、桃の弓と葦の矢と矛と盾を持って、桃の弓で討った葦の矢で鬼が追い祓われます。
②八坂神社・伏見稲荷大社
次に「八坂神社・伏見稲荷大社」(風門・巽(南東)の方角)に追われた鬼は、舞妓さんの舞が奉納され福豆(空くじなし)が配られることで、また追いやられます。
③壬生寺
さらに、(人門・坤(南西)裏鬼門の方角)にあたる「壬生寺」に追いやられ、焙烙(ほうらく)という素焼きのお皿に、家族の名前・性別・数え年を書いて、無言の「壬生狂言」の際に割ってもらい厄払いをします。
④北野天満宮 福部社(ふくべしゃ)
最後に鬼達は「北野天満宮 福部社(金運の神様)」へとやって来て閉じ込められ、上七軒の芸舞さんの日本舞踊が奉納され、招福を願うことで四方参りが満願されます。ちなみにここでは「鬼はそと」とは言いません。
鬼とは目に見えないもので、疫病も目に見えない鬼としてあつかわれ、その疫病を鬼がもたらすと考えられていて、まず天皇が紫宸殿に入ると陰陽師が鬼を追い払う祭文を唱えます。後に方相氏という恐い形相をした者が子供達に追われることとなり、方相氏が鬼の役になったともいわれています。豆まきはこの方相氏の四つ目「魔目」に豆「魔滅」から、豆を「煎る(いる)」、即ち「豆を討つ」ことから豆を鬼の目に討って退散させるという意味からとも考えられています。
また「来年のことを言うたら鬼が笑うえ」と言いますが、閻魔大王の使いの鬼は俗世寿命を書いてある帳面を持っているので「来年は何処そこに旅行行こな」などと言うと、鬼さんが「来年は、あんたこの世にあらへんがな」と笑うらしいですよ(怖笑)
丑年から寅年になった令和4年にお参りするには、ちょうど良いのではないでしょうか。
いかがでしたか!?
本日のご案内は、ここまでとなります。
またのご乗車を、心からお待ちしております。
ありがとうございます。
ちょこっと寄り道
*西小路七条「天然温泉 天翔の湯」さんへ
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〒615-0812
京都府京都市右京区西京極大門町19-4
お問い合わせ
電話番号 075-316-2641
営業時間
午後2時~深夜0時迄
定休日
毎週火曜日
天然温泉 天翔の湯は、京都で初の天然温泉がご利用できる銭湯です。