「京都の動物園でまったりほっこり」~京都市動物園の六月~
おとぎの国でヤギのお世話
何処か穏やかな気持ちにさせられる、「おとぎの国」エリア。ここではヤギのお世話をする参加者の姿を発見。
どうやら、ヤギの飼育についてお話を聞いている様子。でもその説明の主人公であるヤギ自身はあまり興味がない様子。こちらに向けるその表情が何処か可笑しくて笑える。「ヤギさんお仕事ご苦労様です。」と心の中でヤギを応援した。
なんと驚き。園内運搬トラックの荷台に参加者が乗せてもらっているではないですか。羨ましい。何処まで運ばれるのかは分からないけれど。ちょっと園内を特別車両でドライブなんて本当に羨ましい。園内を走る特殊車両はリヤカーも含め、あちらこちらで見かけるが、飼育員さんではない人が乗っているのを始めて見た。羨ましい。
フンボルトペンギンの給餌
おとぎの国のその近く。ペンギンプールでは参加者によるフンボルトペンギンへの餌やり体験が始まるところだった。餌やりタイムは動物園の来園者にとっても見どころの一つで、ペンギンプールは大勢の来園者で囲まれていた。
参加者によって投げ込まれるアジはプール上に弧をえがきペンギンの泳ぐ眼前へ落下する。同時にフンボルトペンギンたちによる争奪戦が始まる。
続けてアジを投げ入れるが、タイミングが早かったのか争奪戦が終わる前に水面へ着水。どのフンボルトペンギンにも気づかれずプールの底へ沈んでいくアジ。そういったことを繰り返しながら、餌やり体験も終了。
プールには気づかれなかったアジを回収して廻るフンボルトペンギンの姿があった。
暫くすればプールの底に沈んだアジも彼らのお腹の中へ消えていくのだろう。
チンパンジーの投薬
飼育員体験の最後に覗いたのは、チンパンジー舎。訪れた時間は閉園の準備を始める時間。
チンパンジーたちも寝室に帰り夕飯を食べる。参加者はその準備のお手伝いをする。
チンパンジーたちを寝室へ誘導する際、必ず飼育員1名と責任者1名の計2名で扉や鍵の確認を行う。これは「うっかりミスをなくすための取り組み」で飼育員の安全は元より、動物達の安全にも配慮した重要な約束である。
これは過去の教訓から学んだことでもあるのだろう。
チンパンジー舎に入り、寝室へ誘導されるのを待ちわびているチンパンジーたちに挨拶して、奥へと進む。
そこでまず体験したのは、夕飯の準備とあわせて日々健康を維持するための投薬も行われる。
この日、参加者は蒸したサツマイモを潰し、それに薬を混ぜて作る投薬のための団子作りを手伝った。
飼育体験でここまで実作業を体験するとは思っていなかったので驚いた。
寝室へそれぞれの個体を収容すると、寝室内に用意されていた夕食をすぐに食べ始める。それぞれ好きなもの、好きな場所、思い思いのスタイルで夕食を楽しんでいる。その違いを見ているだけでも動物にも個性というものがあることに親しみを感じさせてくれる。
彼らが夕食を食べ終わると、先ほど準備した投薬団子をそれぞれ必要な個体に食べさせていく。
素直に「あーん」と口をあけて食べる姿は、何処かしおらしくて愛らしい。
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兵庫県明石市在住
初めまして動物園 水族館 植物園 専門の撮影取材をしている動物園写真家(写真家/ライター)阪田真一です。
野生でない環境に暮らす彼らの表情や日常を始め、その飼育に関わる人や取り組みなどを取材しその魅力を伝えています。
@DIME(小学館)というWEBデジタルマガジンに、毎月『動物園』『水族館』の取材記事を掲載中。
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