食欲の秋!京都で栗とお芋のスイーツ食べくらべてみた!

京都の名店で栗とお芋のスイーツを食べくらべてみよう

京都はすっかり秋まっさかり!まだまだ汗をかく暑い日も、冷たい風で体が冷える日もありますが、これからは紅葉や黄葉が楽しみですね。秋といえば何といっても食欲の秋!温かいお茶も美味しくなってくる頃、秋らしい和菓子を食べてほっこりと季節を楽しみませんか?ほくほくの栗やトレンドのお芋を使ったものなど、いかにも秋って感じ。今回は京都らしい歴史あるこだわりの和菓子で、栗やお芋を使った特色のあるものを厳選して取り揃えました!では4点、食べくらべしてみましょう!

 

京都栗菓匠 若菜屋で栗づくしを楽しむ

京都栗菓匠 若菜屋 本店

1軒目は京都栗菓匠 若菜屋さん。創業は昭和2年、本店は油小路御池にあります。栗を使った和菓子を得意とされていて、「栗菓匠」という名前からも美味しい栗が食べられそうな期待大!
今回は代表銘菓「栗阿彌(りつあみ)」をいただきます。大粒の栗を蜜漬けしてあるそうで楽しみです。

栗阿彌 左が渋皮栗 右が栗納豆
焼き栗きんとん

店内を見回すと、栗羊羹、栗ぜんざい、栗みかさ、栗まんじゅうと栗だらけ!栗好きにはたまりません。気がつけば「焼き栗きんとん」も購入してしまいました。見た目も栗らしくて可愛い。

お皿に並べた栗阿彌と焼き栗きんとん

それでは開封、まずは「焼き栗きんとん」からいただきます。焦げ目がとてもリアル。お味は…まさしく栗!本物の栗より栗らしい風味を感じます。しっとり甘いのですが、甘すぎない丁度良い塩梅です。想像以上に美味しい栗スイーツです!!
お次は栗阿彌。黒い方が渋皮栗、見た目より柔らかくて濃厚な甘さです。渋いお茶が欲しくなり、ああ…秋ですなぁという気持ちに。黄色の栗納豆のほうが風味は強いですが、軽めです。表面に砂糖がまぶしてあって、食べるとジャリっというのが甘いもの好きには最高!どちらもしっかりとした甘さがあるので、ゆっくり時間をかけて味わいたいです。秋のお土産にぴったりだなと感じた贅沢な逸品でした。

京都栗菓匠 若菜屋
京都の栗菓子なら若菜屋。栗納豆栗阿彌や焼き栗きんとん栗納豆などの栗菓子を扱った栗菓子専門店です。

林万昌堂さんの甘栗に夢中!

林万昌堂 本店

2軒目は林万昌堂さんです。明治7年創業で本店は寺町四条にあります。四条通り沿いで寺町商店街と新京極商店街の入り口の間にあるので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。店内の大きい釜で栗を焼いているので、良い香りが漂ってきます。

店内の大きい釜
袋入り甘栗

実はわたし、子どもの頃からこの甘栗を食べているんです!店内にいるだけでわくわく。「袋入り甘栗」をいただきます。トトロのお土産みたいで幸せな気持ちになる可愛い包みです。

甘栗

包みを開けると、袋と「お手富貴(おてふき)」が出てきます。袋の中には皮つきの栗がぎっしり。さて、どうやって食べましょう?久しぶりだと悩ましいですね。袋の説明書きに従い、栗の大きくふくらんだ山側に爪を入れて跡をつけます。豪華なネイルとかしてる方だと大変かも。そして爪型が入った栗の左右を指で押さえると、皮が二つにぱきっと割れて黄色い身が出てきます。これがなかなか難しく、3回に1回は失敗して皮から実が外れず「あ~!!(泣)」となります。栗あるあるです。必死になるので、蟹を食べる時くらい無言で集中します。食べる工程も楽しめるのが甘栗の良さですね。

頑張って剥いた栗

気になるお味は甘すぎず、ほっとする甘さ。砂糖もかかっていないのに十分おいしい、天然の甘味です。栗はしっとりとしていてホクホク、身が詰まっています。剥いて食べてを繰り返していると夢中になっています。食べきった後の満足感はかなりのものがあります。ゆっくり食べたからでしょうか?これもご進物にもっていきたいですね。

京都 甘栗の老舗 林万昌堂
明治7年、京都で創業した甘栗の老舗「林万昌堂」のホームページです。最良質の河北栗子を丹念に焼き上げた、当店の甘栗をお土産やご進物に。オンラインショップ、店舗の情報、素材や歴史、催事のお知らせなどを随時更新しております。

二條若狭屋さんで変わらない味の「やきいも」を

二條若狭屋 本店

3軒目は二條若狭屋さんです。大正時代から続くお店で二条小川に本店があります。創業当初から続く代表銘菓「家喜芋(やきいも)」を頂きましょう。面白いネーミングなので、前から気になっていたんです!お店の外にも「家喜芋」の看板が!これは期待してしまいます。

家喜芋
開封した家喜芋

家喜芋には3つのサイズがありました。大がこしあん、中がつぶあん、小が白あんです。大と小を購入。さっそく袋を開けて触るとしっとりしています。黄色っぽい皮に胡麻がかかっていて、食べるとしっとりしたお饅頭らしい食感です。皮が絶妙にやわらかくて食べやすく、優しい甘い匂いがします。名前が「やきいも」なのでサツマイモだとばっかり思っていたら、山芋なんですね!山芋をすりおろした生地で餡を包み、蒸して、焼き上げてあるそうです。お茶請けに良さそうなおいしさ。普通のお饅頭より食べやすく、ぱくぱくと口に運んでしまいます。白あんは小さいけど餡がぎっしり詰まっています。餡自体がおいしいし、甘すぎないのがとても良い。さすが老舗の味です。

二條若狭屋

長池宿の旧旅籠で出会う、松屋の濃厚な芋ようかん

松屋 本店

こだわりのお芋と栗の和菓子を食べくらべて満足したわたしは、大好きなもので締めくくるべく南へと走りました!最後はJR長池駅の近くにある松屋さん。ちなみに牛丼の松屋さんとは異なります。
長池は京都府城陽市で、宇治よりも南。京都と奈良からちょうど半分の位置にあり、大和街道の中間地点として江戸時代に栄えていた場所です。昔は長池宿という宿場町で交通の要所でした。伊能忠敬やモースなど歴史の授業で見たことがある人たちもここに泊まっていたんですよ!松屋さんはもともと旅籠で、当時の貴重な資料(京都府登録文化財)を保存されています。お店の一角には展示がありますので、ぜひ見せていただきましょう。

旅籠資料展示コーナー

ここに買いに来たのは名物「芋ようかん」。城陽市は寺田芋で有名なので、まさにご当地スイーツです!江戸時代に嶋利兵衛という人が琉球からサツマイモの苗を持ち込んで栽培方法を広めたといわれています。この松屋さんのご先祖様は嶋利兵衛さんとご縁があった方だそう。歴史を感じますね。

芋ようかん

それでは芋ようかんをいただきます。明るい黄色の四角いようかんが1箱に5切入っています。菓子切も入っていて親切。箱を開ける前から洋風の(!?)甘~い匂いがします。お皿に入れようと持ち上げたらすぐちぎれてしまうくらいの柔らかさ。食べると、しっとりこってりとした甘いようかん…いえ、スイートポテトです!!!そうです、松屋の芋ようかんは「羊羹」ではなくて、ものすごくバターを感じる洋風のスイートポテトなんです。厳選された芋をたっぷりつかった濃厚なお味、はじめて食べたときは美味しさと名称のギャップで衝撃を受けました。とっても美味しいので何度もリピートしています。生菓子なので消費期限は3日ほどです。

御菓子司 松屋
京都城陽にあるどら焼きに特化した和菓子屋

味覚から京都を楽しもう

秋らしい和のスイーツおすすの4店、いかがでしたでしょうか?芋・栗という素材は同じなのに、お店によって全く違う個性的なスイーツに仕上がっていましたね。京の伝統の技で作られたスイーツは、どれも人々の想いと歴史を感じます。また城陽市の寺田芋など少し足を延ばすと、いつもと違う京都を知るきっかけになります。この秋はぜひ味覚から、新しい京都を体験してください!おいしい京都をたくさんいただいて、寒い冬にそなえましょう。

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この記事を書いたライター

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