12月の楽しみといったらクリスマス!あちらこちらでキラキラのイルミネーションが観られる華やかな季節です。さて、京都御苑のすぐそばで毎年イルミネーションが行われているのをご存知ですか?今回は平安女学院大学のアグネス・イルミネーションをご紹介します。
アグネス・イルミネーションとは?
平安女学院大学が2005年から行っているイルミネーションで、2022年で17回目。世界中の人々への夢と愛、平和の祈りを込めたピース☆ツリーを制作し飾ったことをきっかけに始まりました。
国際観光学部の学生が中心となり、教職員と協力し合ってイルミネーションを制作しています。業者に依頼せず、デザインから取り付けまで全ての作業を学生主体で行うことが特色。すごいですね!!しかも毎年違ったデザインのイルミネーションが制作されています。
省エネや環境にも気を配っていて、使用済みペットボトルやLEDを使って制作します。開催日のうちの3日間(2022年12月16日~12月18日)はなんとプラグインハイブリット車・燃料電池自動車が太陽光でつくった再生エネルギー100%の電気だけでイルミネーションを灯します。
2022年の開催日:11月25日(金)~12月25日(日)16:30~21:00
開催場所:平安女学院大学 京都キャンパス
日本ではじめてセーラー服を制服に採用した学校、平安女学院
平安女学院は約140年前にアメリカからキリスト教の伝道のために来日したミス・エディが創立した女学校が始まりです。日本ではじめてセーラー服を制服に採用した学校としても有名で、付属こども園・中学校・高等学校・大学があります。
京都キャンパスは御所西にあり、織田信長が築城した旧二条城の跡地でもあります。有する文化財も多く、明治館は神戸異人館の旧ハッサム邸を建てたことでも有名なアレクサンダー・N・ハンセルが設計したイギリスの「クイーン・アン様式」の建築物、昭和館は東京タワーや通天閣を手がけた内藤多仲が構造設計を担当し、尖頭アーチやメダリオンを効果的に用いた建築です。有栖館は有栖川宮の旧邸で小川治兵衞作庭の庭園や、秀吉の「醍醐の花見」で有名なしだれ桜の孫にあたる桜もあります。
聖アグネス教会は長楽館を設計したことでも有名なJ・M・ガーディナーの設計で「三廊式バジリカ型」と呼ばれる西洋の典型的な教会様式です。
平安女学院大学学生へのインタビュー
2022年のアグネス・イルミネーションを制作した国際観光学部3年生の成瀬美羽さんに、イルミネーションの見どころなどを聞いてみました。
Q1 すごいイルミネーションですが、いつから準備されていたのですか?「8月半ばからです。オブジェを作るのにけっこう時間がかかるんです。ペットボトルを分解してオブジェを作り、中に電飾を埋め込んでいます。」
「16名です。教職員の方々にも手伝ってもらいながら作りました。」
イルミネーションの左側がサンタの世界、右側が私たち人間の世界を表現しています。サンタが私たちの世界を見て楽しんでいたり、全てのものが一緒にクリスマスを楽しめる世界をイメージしました。
「亀岡にお邪魔してイルミネーションのお手伝いをさせてもらったり、点灯式にも呼んでもらいました。私たちの作ったピースツリーやオブジェもそちらで展示して頂いています。」
「メインのサンタです!骨格や髪をサンタらしく見えるようにこだわりました。雨にも強いんですよ!家も最初はみんな白かったんですが、綺麗に見えるようにカラフルに塗りました。家の形もそれぞれ違います。ポストや表札など細かいところまで力を入れています。」
「今年のテーマのサブタイトルは《煌めく光で輝く笑顔を》です。アグネス・イルミネーションを観て笑顔になって、心はずむ気持ちになってほしいです!」
おわりに
インタビューした成瀬さんがイルミネーションを見ながら「無事に電気がついてよかった~!!」と笑顔でほっとされていたのが印象的でした。8月から頑張っていたのだから喜びもひとしおですよね。綺麗なイルミネーションは多くありますが、業者に頼まずに学生主体で作られているとは思えない大きさ・美しさです。アグネス・イルミネーションには大きいオブジェだけでなく細かいこだわりも多く、本物の草の中にもイルミネーションが仕込まれていたのにびっくりしました。妖精が隠れて光っているみたいでとても綺麗なんです。
制服を着た中高生も「きれい~!!」と言いながら写真を撮っていました。大学生が作ったアグネス・イルミネーションを見て憧れた子たちがまた将来引き継いでいくのでしょうか。良い文化を代々つなげていくというのはとても京都らしいことだと思います。平安女学院は数々の歴史がある京都らしい学校です。御所西の風物詩であるイルミネーション、ぜひ楽しんでくださいね。