【第一回】「はなの道」は、京都で生まれ、醸され熟して、我が国の全土に広まっていったに投稿された画像

『神功皇后』杉谷雪樵

『神功皇后』杉谷雪樵

註②
絵図は杉谷雪樵(すぎたにせっしょう 一八二七〜一八九五)筆、『神功皇后(じんぐうこうごう)』。雪樵は肥後細川藩の御用絵師。今回の「皇室の名宝展」には『春日権現験記絵』だけでなく、雪樵が描いた『双鶴図』が、伊藤若冲が描いた『動植綵絵』と題する一連の掛け軸とともに飾られている。雪樵は明治二十年ころ、細川家の庇護を受け、京都の宮中や細川家の障壁画を描いた、近代日本画の草創期の画家。『神功皇后』と題する絵図は、十五代応神天皇が産着に包まれ竹内宿祢(たけうちすくね)に抱かれている様子が描かれている。応神天皇は歴史の教科書に実在する最初の天皇として取り上げられている。「皇室の名宝展」に出品されていないが、この絵図は皇室に因んだ画題であることから、ここにとりあげた。
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箱題 神功皇后
作者 杉谷雪樵(肥後細川藩の絵師)
時代 明治時代初期
体裁 掛け軸仕立
所蔵者 筆者蔵

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