鷹峯へ、ようこそ。
市内北部と南部の高低差がかなりある京都市内。
みなさんが降りられた京都駅前にそびえたつ京都タワーのてっぺんと同じ高さになるには
どのくらい北まで上れば(京都では北に行くことを「あがる」といいます)よいと思われますか?
その答えは「鷹峯」にあります。若女将が案内する鷹峯へようこそ。
ひと味違う京都の風景
私が生まれ育った鷹峯(たかがみね)は、北区のはずれ、北大路バスターミナル駅からバスで20分ほどのところにあります。世界遺産の金閣寺からは徒歩30分、また大徳寺からも徒歩30分位ではないでしょうか。少し交通の便が悪いこともあり、京都へ何度もお越しの方でさえ、なかなかここまでは足を運んでいただく機会が少ないようです。確かに、祇園や清水、伏見稲荷などと違い、商店街やお土産屋さん、レストランなどが充実しているとは言い難いかもしれません。ただ、生まれ育った地、ということもあるのかも知れませんが、豊臣秀吉が築いた御土居があったり、天神川の起点である紙屋川が流れていたりと昔からの風景が残っている風光明媚なところだと自負し、洛中とは違う京都の良さを味わっていただけると思います。
標高は、京都タワーとほぼ同じ!
鷹峯は、標高160m、ちょうど京都タワーのてっぺんと同じぐらいの高さに位置します。京都の人は、洛中より北へ「今出川通りを越えると1℃、北大路通りを越えるとまた1℃、北山通りを越えるとさらに1℃気温が下がる」と言います。ここ、鷹峯は北山通りの北、鷹峯三山(鷹峯・鷲峯・天峯)を背に、京都盆地の北の端にあります。そんな小高い所にある鷹峯は、寒暖の差が大きく、鮮やかに四季が移ろう場所でもあります。
秋は紅葉の名所
鮮やかさといえば、紅葉の鮮やかさはこの地の自慢です。紅葉の美しさの4条件は、「昼夜の気温差」「斜面にあること」「空気がきれいなこと」「適度な水分」だそうです。この条件を満たす鷹峯はこの時期が一番色彩豊かなのかもしれません。
丸い「悟りの窓」と四角い「迷いの窓」から観る紅葉が、2014年J R東海のキャンペーン「そうだ 京都、行こう。」で紹介された源光庵さんへは、沢山の方が拝観にお見えです。他にも、光悦寺さんの参道の紅葉や常照寺さんの敷き紅葉も鷹峯が誇る紅葉の名所です。また、観光寺院ではないのですが、吟松寺さんの紅葉も野趣あふれる見事なもので、紙屋川沿いを散歩ついでに壁越しの紅葉を楽しませていただいています。手前味噌ですが、私が若女将を務める「四季育む宿 然林房」のロビーから眺めるライトアップされた中庭「世隔」の紅葉も私の癒しの一つです。
いずれの場所も、市バス鷹峯源光庵前のバス停から歩いて回れる範囲なので、一度はお出かけください。
編集部VIEW!
そろそろ紅葉の見ごろを迎える鷹峯。JR東海のキャンペーンにも登場した「悟りの窓」と「迷いの窓」を見にぜひお出かけください。
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画家でもあった創業者の祖父と、年間4万人のお客様をお迎えする旅館の社長である母の下、若女将として10余年。
祖父の芸術への造詣と母の経営センスを上手く活かし、自分の色を出し、お客様に喜んでいただく為日々精進中。
|然林房 若女将|鷹峯/京都府立植物園/桜/常照寺/原谷苑
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