「紅葉お守り」に願いを込めて。編集部がおすすめする京都の秋にお参りしたい社寺4選

京都の秋はやっぱり紅葉狩(もみじが)り!有名な紅葉の名所はたくさんありますが、京都人にとってはとんでもなく混んで憂鬱な時期でもあります。わたしはJR奈良線で通勤していたころ、ぎゅうぎゅうになった電車の9割の人が東福寺駅で降りて行くのを、毎秋びっくりしながら眺めていました。大学時代のアルバイトでは東福寺駅前で大量の観光客に七味唐辛子の販売もしていました。「人混みが怖いから紅葉は観に行かない」という京都人は、実は、かなり多いと思います。でも、やはりせっかくなので京都の美しい秋を感じたいですし、気候も良いのでお出かけしたい!

そこで今回は、京都生まれで京都大好きな編集部スタッフが選りすぐった、広いので混みすぎず、参拝すると心が洗われる社寺を4つご紹介します。参拝のあとには素敵なお守りをいただいて、紅葉の想い出を連れて帰りましょう。

その1.日向大神宮

日向大神宮の紅葉と鳥居
画像提供:日向大神宮

日向大神宮は「京の伊勢」として知られる神社で、神明造の社殿に、内宮・外宮が奉斎されています。昔は伊勢神宮への代参として多数の参拝者がありました。ただ、こちらに行くためには地下鉄の蹴上駅を降りて徒歩20分ほど歩かねばなりません。ちょっと気合がいりますが、参拝してよかったなと思える神社です。

日向大神宮の天の岩戸
天の岩戸
日向大神宮の天の岩戸

境内には「天の岩戸」があり、節分の日にくぐり抜けて罪や穢れを祓い清めるという「ぬけ参り」が行われます。特に節分の日に行うと、最もご利益が多いといわれております。

日向大神宮の紅葉風景
画像提供:日向大神宮
日向大神宮の境内

山と緑に囲まれた境内は、とてもさわやかで神聖さを感じ、心が落ち着きます。紅葉シーズン以外でもおすすめです。

日向大神宮の厄除けお守り(紅葉」)

日向大神宮には天照大御神や大国主命、倉稲魂神、菅原道真公など多くの祭神がおられ、たくさんのご利益があります。今回は紅葉の厄除けお守りを授与していただきました。漆のようなツヤツヤの黒に紅葉の鮮やかな赤が映える、上品なお守りです。また、「伊勢神宮遥拝所」から伊勢に向かってお参りするのもおすすめです!

旧御所水道ポンプ室
向かう途中の道には旧御所水道ポンプ室や蹴上インクラインも
蹴上インクライン

住所:京都市山科区日ノ岡一切経谷町29
拝観時間:境内は拝観自由、社務所は10:00~16:00
ホームページ:http://www12.plala.or.jp/himukai/
関連記事:京都市内に伊勢神宮があった!? https://kyotolove.kyoto/I0000485 

その2.真正極楽寺 真如堂

真如堂の門

真如堂は正式には「鈴聲山 真正極楽寺(れいしょうざん しんしょうごくらくじ)」という名前のお寺で、「ここが正真正銘の極楽の霊地」という意味があるんです。ご本尊には伝説があります。
慈覚大師円仁がご霊木で阿弥陀如来像をつくり、比叡山の修行僧の本尊として白毫を入れようとしたところ阿弥陀如来は首を振られました。「では京に出てすべての人々、特に女性をお救いください」とお願いしたところ、三度うなずかれたそうです。そのため、女性を救ってくださる「うなずきの弥陀」と呼ばれています。立派な本堂や三重塔など建築でも有名です。

真如堂の三重塔

境内が広く、紅葉シーズンなど人がたくさん訪れてもゆったり拝観することができます。
有料で本堂の中や「涅槃(ねはん)の庭」「隨縁(ずいえん)の庭」を見ることができます。

涅槃の庭
涅槃の庭
隨縁(ずいえん)の庭
隨縁の庭

涅槃の庭は比叡山など東山三十六峰を借景にした枯山水で、なんと大文字が目の前に見えます!隨縁の庭は幾何学模様でモダンな印象です。お庭はずっと見つめていられる見事さです。

殺生石鎌倉地蔵(せっしょうせきかまくらじぞう)の心願成就お守り

参拝後には、「殺生石鎌倉地蔵(せっしょうせきかまくらじぞう)の心願成就お守りを授与していただきました。水色に紅葉のオレンジがかわいい!袋に紅葉のハンコが捺してあるのも素敵です。

古代中国に傾国の美女に化けて皇帝をとりこにした妖狐がいました。狐は日本に来て「玉藻の前」という美女に変身して鳥羽上皇の寵愛を得ましたが、安倍晴明の子孫に見破られて、その後退治され「殺生石(せっしょうせき)」という石になりました。その後高僧が石を成仏させ、地蔵菩薩を刻んでまつりました。

このお守りにはその殺生石と同じ石の小片が入っていて、心の病を治し、無実の罪を晴らすなどのご利益があるそうです。


住所:京都市左京区浄土寺真如町82
拝観時間:9:00~16:00(受付15:45まで)
ホームページ:https://shin-nyo-do.jp/

その3.賀茂別雷神社(上賀茂神社)

上賀茂神社の紅葉風景
画像提供:賀茂別雷神社
画像提供:賀茂別雷神社

賀茂別雷神社は上賀茂神社という名前で親しまれている神社で、ユネスコ世界文化遺産に登録されています。神社の北北西にある「神山」に賀茂別雷大神が降臨したと伝えられている聖地です。

上賀茂神社の鳥居
立砂

神山をかたどった「立砂」は陽と陰の一対になっています。

ならの小川

境内には自然が多く、涼しげな川(ならの小川)が流れています。広々としていてとても気持ちが良い空間。

紅葉のお守り

参拝後に、紅葉のお守りを授与していただきました。色んな種類があって迷ったのですが、紅葉の形がかわいいお守りと、平安時代を感じる「出衣(いだしぎぬ)」の形のお守りにしました。どちらもお香の良い香りがします。賀茂別雷神社は厄除、方除、開運、雷除、災難除などさまざまなご利益があります。

賀茂川の風景

神社のすぐ側には賀茂川が流れ、のんびりとした時間が流れます。川べりをお散歩するのもおすすめですよ。


住所:京都市北区上賀茂本山339番地
拝観時間:二ノ鳥居 5:30~17:00、楼門および授与所 8:00~16:45
ホームページ:https://www.kamigamojinja.jp/
関連記事:上賀茂神社で紫式部に出会う https://kyotolove.kyoto/I0000625
葵祭行列はなせ御所を出発して下鴨神社→上賀茂神社へ向かうのか?! https://kyotolove.kyoto/I0000524

その4.北野天満宮

画像提供:北野天満宮

紅葉風景
画像提供:北野天満宮

最後におすすめするのは北野天満宮です。学問や書道・連歌・厄除の神様として知られ、ご祭神 菅原道真公をお祀りする全国天満宮天神社の総本社である北野天満宮には、「史跡御土居のもみじ苑」があり、時期によって紅葉や青もみじが楽しめます。

豊臣秀吉公が京の都を守るために築いた「史跡 御土居」は現在ではもみじ苑でもあり、御土居展望所より望む国宝ご本殿や、紙屋川に架かる鶯橋からの景観も絶景です。御土居の下から見上げる景観のどちらも味わうことができます。

ライトアップも行われていて美しい写真も撮れそう!混みそうに見えますが、敷地がと~っても広いので、安心してください。

紅葉風景
画像提供:北野天満宮
画像提供:北野天満宮
紅葉風景
画像提供:北野天満宮

住所:京都市上京区馬喰町
拝観時間:史跡御土居もみじ苑 10月25日~12月8日 9:00~16:00(受付終了15:40)
ライトアップ 11月9日~12月8日の日没~20時まで(受付終了19時40分)
ホームページ:https://kitanotenmangu.or.jp/guidance/¥odoi/

京都の秋を楽しむために

京都観光は楽しいですが、人混みだらけで紅葉が見れず良い写真も撮れなかった……ってなるのは悲しいですよね。京都生まれ京都育ちの編集部スタッフがおすすめするこれらのスポットは、最盛期には人が多くあつまりますが、広い境内があるのでゆったりと参拝や紅葉狩りを楽しめるところばかりです。社寺では神仏や自分と向き合って、ご参拝されてください。京都人も観光の方も、京都ですてきな秋を過ごしましょう!

よかったらシェアしてね!

この記事を書いたライター

SNSで開催したフォトコンの結果発表や、お知らせ記事など。
そのほか、食べ比べ記事や、魅惑のスポットガイドなど、編集部の個性あふれる記事が盛りだくさん!
||祇園祭/桜/フォトコン