まとめ

今回お話を伺った2つのお店は、どちらもこだわりを持ってしっかり商品を選び、店に置いているということが分かった。帯は基本的にビニールの帯袋に入れているし、ずさんな取り扱いをしていないどころか、愛情をもって商品を扱っている様子が見て取れた。すべての店がそうかは分からないが、こういういいお店もあるので、特に着物初心者の人はぜひ一度天神市に行ってみてほしい。

 

きものの選び方

さて、お待ちかねの選び方についてである。私が中古着物を買うときに重視するポイントを、重視する順に並べてみよう。

 

①ときめき

着物でも帯でも、パッと見たときに「かわいい!」「これ好き、気になる!」と思えるかどうか。これが一番重要だ。ここをおろそかにして買っても、結局あまり手が伸びない。逆に、ときめきだけで着物を買ってしまって合わせる帯がなくても、そのうち合う帯がちゃんと見つかるので、グッときたものは手に入れておいたほうがいい。

 

②生地感

プロや慣れた人は着物の生地の良し悪しを、触った感触で判断する。しかし、触って分かるようになるには経験が必要なので、はじめのうちは「手触りがしっとりして心地いいもの・手に持ってずしっと重みを感じるもの」を選ぶようにしたら大丈夫。

 

③状態

生地が擦り切れていたり、目立つところに大きいシミがあったりするものは、かわいくても購入しないことが多い。着物一枚~3000円くらいで売っているものは、物によって状態がまちまちなことが多いので、しっかり着物を広げて確認したほうがいい。

 

④サイズ

新品の着物を仕立てるときは、買った人のサイズを測って、その人のピッタリに作る。それゆえに、中古着物はサイズがまちまち。とは言うものの、大体合っていれば着ることができる。私は着物のえりの真ん中を持って身長と同じくらいまで上げてみて、下に着いたらOKとしている。裄は、同じく衿の真ん中を体の真ん中に当て、袖がそれなりに持てればOK。写真は、私の体に合わせて作った着物を持っているところなので、参考にしてみてほしい。

私は背の長さと裄が合えば買ってしまうが、幅が足りるか心配、という人は、お店の人に一声かけて羽織らせてもらおう。体感として、下前が左太ももの幅の半分以上まで来ないとけっこう捲れてくる。スリムすぎて大抵幅が余ってしまう…という人は、ぜひ一度「アンティーク着物」と呼ばれる、大正~昭和初期の着物にチャレンジしてみてほしい。私はいつも身幅が足りなくて着られないので…

 

まとめ

ここまで私流の着物の選び方について書いてきたが、正直過去には色々と失敗もしている。しかし、そのような失敗を経て、だんだんと自分の好みや、品質に照らして納得できる値段感を把握してきた、という側面もある。
京都は中古着物の入手先の宝庫だ。私が今着物選びに関して持っている知識はこの記事にすべて詰め込んだので、皆さんもぜひこの秋にきものデビューしてみてほしい。

 

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きものライター
千賀 佳織

青森県出身。母の実家が小さい呉服店であったことから、幼少期よりなんとなく着物に興味をもつ。実家が裕福でなく、実際に着物を着る機会はほとんどなかったため、着物愛をこじらせて、新卒で関西ローカルチェーンの呉服店に就職。仕事自体は楽しかったものの、理想と現実のギャップに悩んで心を病み、一年で退職。その後は京都に移り住み、自由気ままに着物と触れ合う日々を送っている。

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