嗚呼、懐かしの寺町電器街
実際に寺町を歩いてみた。
せっかくなので、業種ごとの店舗数をチェックしながら、四条~高辻を往復してみました。一番多かったのは飲食店で15。残念ながら「電気」と名のつく店は4つしか数えられませんでした。他には寺町通らしく寺社が7、仏壇仏具茶道具店が4、このあたりは納得です。意外だったのは理美容室が4、そして整体系の医院やマッサージ店が7を数えたことです。オタク街といわれて久しいですが、彼らは身体的癒しも求めているのでしょうか。そのオタク系の店は意外にも2。しかし、信長書店のビルは「信長TOYs」と名をあらため、1F~5Fまでアダルトやコスチューム、アニメなどオタクの総本山ともいえる存在感を放っていました。
あと個人的には国友銃砲火薬店。花火やライフルの火薬がメイン商品なのですが、昔はトランシーバーも扱っていました。当時の私はイベントの仕事が多く、大量のトランシーバーが必要になると、国友さんに相談にいったものでした。あとはやっぱりライブハウスの都雅都雅ですね。電気屋さん以上に懐かしいと思う方も多いでしょう。
いかがでしたか。寺町通は他の通りより比較的、変化の少ないストリートだと思いますが、この四条~高辻間だけは、時代の流れを鏡のように映しだしていることを実感しました。
ダーウィンの進化論によれば、変化に対応できないものは生き残れないそうです。ではあるものの、京都では「家具の街・夷川通」とともに明確な特色のある商店街が姿を変えていることに、一抹の寂しさを感じてしまうの私だけではないでしょう。
(編集部 吉川哲史)
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祇園祭と西陣の街をこよなく愛する生粋の京都人。
日本語検定一級、漢検(日本漢字能力検定)準一級を
取得した目的は、難解な都市・京都を
わかりやすく伝えるためだとか。
地元広告代理店での勤務経験を活かし、
JR東海ツアーの観光ガイドや同志社大学イベント講座、
企業向けの広告講座や「ひみつの京都案内」
などのゲスト講師に招かれることも。
得意ジャンルは歴史(特に戦国時代)と西陣エリア。
自称・元敏腕宅配ドライバーとして、
上京区の大路小路を知り尽くす。
夏になると祇園祭に想いを馳せるとともに、
祭の深奥さに迷宮をさまようのが恒例。
著書
「西陣がわかれば日本がわかる」
「戦国時代がわかれば京都がわかる」
サンケイデザイン㈱専務取締役
|八坂神社中御座 三若神輿会 幹事 / (一社)日本ペンクラブ会員|戦国/西陣/祇園祭/紅葉/パン/スタバ
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