「もうじゅうワールド」に隣接している「京都の森」の「野鳥舎」にいくつかの鳥たちと共同生活しているのがトラツグミの「カーナ(性別不明)」である。今日も「野鳥舎」の前で探しては見るものの、「シジュウカラ」や「ウズラ」に「クロエリセイタカシギ」が顔を見せるものの見つからない。諦めかけたそのとき右の奥の方からトットットとこちらに歩み寄る影。「カーナ」登場だ。とても見やすい場所で水を飲んだり辺りを見回したり。園ではレアキャラと言われているトラツグミの「カーナ」の姿に感動すら覚える。その場から「カーナ」がいなくなるまで見続けてしまった。

トラツグミの「カーナ」

トラツグミの「カーナ」

ミーアキャットの「ロック」

最後の候補者は、「キリン」や「レッサーパンダ」、「カバ」などがいる「アフリカの草原」に暮らすミーアキャットの「ロック(雌)」。さてどこにいるのだろうとミーアキャットの展示場へ足を運ぶと、屋外展示場の木でできた足場の上で堂々と日向ぼっこをしている姿を発見。展示場前にはいま出ている個体は「ロック」であることを示す看板がある。とても風格を感じるミーアキャットで、正月の「干支のお話」で担当飼育員さんが熱烈に推していたのが思い出された。

ミーアキャットの「ロック」

ミーアキャットの「ロック」

投票箱の前でほっこり

ミーアキャットの展示場からはすぐのレクチャールーム前。投票箱には候補者の選挙ポスターが貼られている。すでにベビーカーを押して投票に来ている親子がいた。自分で投票券を入れたいのだろうか、投票券を握る男の子をお母さんが抱える。投票箱の細長く広がった口に男の子の手から投票券が吸い込まれる。お母さんが「この子はミーアキャットが好きで」と話してくれた。
「担当飼育員さんミーアキャットのファンがいましたよ」と胸の奥で思いながら、投票箱前から去って行く親子は僕に手を振ってくれた。手を振り返してその後ろ姿を見送った。なんだか「ほっこり」するな。

候補者毎の投票箱6箱

候補者毎の投票箱6箱

トラツグミの「カーナ」に一票

さて投票券を見つめて色々考えた結果。
銀色に渋く輝く投票箱の口に「トラツグミのカーナ」への一票を投じた。
かすかに聞こえたカサッという音にちょっとした高揚感を覚えた。
トラツグミの「カーナ」が7代目園長になれば、「なかなか会えない園長」として話題になるだろうと思う。
三月二十六日の土曜にレクチャールームの前とホームページで投開票結果が発表となる。とても楽しみだ。

投票の瞬間

投票の瞬間

平日の動物園のにぎわい

先ほど投票箱前で会ったベビーカーの親子の他にも、ベビーカーを押して園内を散歩するお母さん達をよく目にする。バリアフリーな園内はとても過ごしやすい環境だなとその光景にまた「ほっこり」させられる。

遠足の園児達とキリン

遠足の園児達とキリン

この時期、平日の動物園は園児達の遠足などで賑わい出す。この日もいくつもの幼稚園や保育園、小学校が遠足にやってきていた。
お昼になると芝生の上でレジャーシートを広げて、お弁当を食べている姿が可愛らしい。

キリンを見上げている子供達は賑やかだが。少し離れた場所で、キリン越しにその光景を見ていると子供の頃に訪れた、動物園の記憶がよみがえる。
ベンチに腰掛け、キリンの歩く姿を眺めながら動物園での思い出をまったり思い返していた。

[協力]
・京都市動物園 (HP)
〒606-8333 京都市左京区岡崎法勝寺町 岡崎公園内
TEL:075-771-0210 / FAX:075-752-1974
Instagram / Facebook / Twitter / YouTube
Twitter Facebook

この記事を書いたKLKライター

動物園写真家
阪田 真一

兵庫県明石市在住

初めまして動物園 水族館 植物園 専門の撮影取材をしている動物園写真家(写真家/ライター)阪田真一です。
野生でない環境に暮らす彼らの表情や日常を始め、その飼育に関わる人や取り組みなどを取材しその魅力を伝えています。
@DIME(小学館)というWEBデジタルマガジンに、毎月『動物園』『水族館』の取材記事を掲載中。

記事一覧
  

関連するキーワード

阪田 真一

兵庫県明石市在住

初めまして動物園 水族館 植物園 専門の撮影取材をしている動物園写真家(写真家/ライター)阪田真一です。
野生でない環境に暮らす彼らの表情や日常を始め、その飼育に関わる人や取り組みなどを取材しその魅力を伝えています。
@DIME(小学館)というWEBデジタルマガジンに、毎月『動物園』『水族館』の取材記事を掲載中。

|動物園写真家|動物園/京都観光

アクセスランキング

人気のある記事ランキング