『下京区×竹』僕は京都の銘竹問屋 Episode-8
これまで竹の話を中心に8本の記事を書いてくださっている銘竹問屋四代目・ギタリストの利田淳司さん。竹屋さんっていったい誰に竹を売ってるの?竹って何に使われてるの?にまつわるお話をまた一つご披露いただきました。
うーん、なるほどアレも竹でできていたのか、、、下京区にある竹屋さんのお話です。
弓に使う竹を選ぶうえで、弓師の方にとって最重要なのが節の数。外竹に7節と内竹に6節の計13節。弓を構える指標になるのか、13の節には役割に応じた名前がつけられています。
ただ、竹屋として経験上知っていることは、このピッチに合う節の竹を選び出すのはとても難しい、と。
弓にする竹は“真竹(マダケ)”であり、真竹白竹製と真竹煤竹製があるそうですが、煤竹は、もともとは屋根の支えであることにするためにあったもので、その建築の際には既に適当に切られていて、後々に弓に使うといった事など当然考慮されているはずもなく。なので、弓の製作に適う節を持った煤竹と出会えることは、凄くLUCK!な事であるのです。
そして、矢。これもまた竹です。名前そのままの「矢竹」という品種が用いられます。英語名も、そのままのArrow Bamboo。思い通りに飛ぶ矢となるよう、その矯正には高度な技術が要求されます。竹の硬さと軽さ。この特性がここでも生かされています。
さて・・・弓矢ネタなら、武将つながりでVol.8の『光秀と竹』で書けばよかったんじゃない?上京区は一度も登場していない?あっという間に放置した下京区は何処へ??
下京区と竹、本当にこれで・・・よかったのかぁ???
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1967年京都市生まれ。
関西学院大学法学部卒。
1915年創業の銘竹問屋・(有)竹平商店4代目、代表取締役。
NHK「BEGIN JAPANOLOGY」「美の壺」などのメディアへの出演や「第8回世界竹会議」の開催組織委員・「日本人の忘れ物知恵会議」のパネラー等を務め、日本の銘竹の美を海外・国内に向け発信する活動を行っている。
|銘竹問屋四代目・ギタリスト|竹/明智藪/嵐山/祇園祭/ギター
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