
久世駒形稚児の素顔
▶︎仲子 彰人さん
大舞台に立たせていただくので、人生の自信につながればよいと思っています。これからの人生で何事にもチャレンジする精神を持つように、素敵な思い出の一つになればいいなと願っております。
▶︎戸倉 博昭さん
望んでもできる経験ではなく、今年は祇園祭1150年という記念すべき年ですので、誇りに思います。人前でご奉仕する、なかなかない経験を「物事をやり遂げる力」にしてほしいです。
ありがとうございました。体調管理に気をつけて無事にお役をお務めいただきたいと思います。ところで小西会長も戦後まもない昭和23年に稚児を務められたと伺いましたが、今と当時の違いをお聞かせいただけますか。
▶︎小西会長
稚児宿である四条花見小路の原了郭さんまで今はタクシーで行きますが、私のころは久世から馬とリヤカー3台そしてお供3、40人で参内していました。
当時は幹線道路もまだ舗装されておらず四条寺町の御旅所での食事休憩などをはさんで7時間かけて参内いたしました。道が悪いものですから市電の通っているところはその線路の敷石を歩くのですが、馬の蹄が滑ったり、電車が通るたびに道をあけたり大変でしたが懐かしい思い出です。
▶︎小西会長
当時は氏子地区の嫡男(その家の跡とり)でないと稚児を務められず、10年先までの稚児の予定がほぼ決まっておりました。
しかし近年は少子化で稚児がなかなか決まらない年もあります。娘さんの嫁ぎ先の男子にお願いしたりもして上久世地区の子という伝統を守るようにしています。
そのような場合は、稚児のお父様が久世駒形稚児のことをご存知ないことが多くひとつひとつ丁寧に説明をしております。
祇園祭においてこの地区がそのような大切な役割を担っていることを知って驚かれるのですが、同時にこの地区に住まうことやその縁を受け継いでいることに誇りを感じていただけることが多いです。祭や伝統産業の担い手不足はどこも同じような事情でしょうが、久世駒形稚児の伝統と誇りを後世にしっかりと受け継いでもらいたいと願っています。
※2019年夏の記事です。
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